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自由律俳句入門レポート① 

2017年5月22日

この日はさまざまな方が集まりました。遠くは滋賀から。また新聞記者・ボードゲーム店店長・舞鶴の句会員・教員・百姓などなど。さまざまなジャンルの人が集まるのがご近所大学のいいところです。

少し長いですがこの日の先生のお話を引用させてもらいます。

 「僕は哲学やってるつもりですから自由は哲学的テーマで色々議論されているが、アンチ定型が自由ではない。自由はなんだといったときにアンチ規則が自由でない。みんなが望む自由とは縛られたことからの解放と言いますが、縛られてなかったら自由もへったくれもない。自由とういものが束縛からの解放というものだけに意味があるなら、束縛のない世界で自由なんてなんの意味もない。アンチの考え方で我々はものを考えるが、自由そのものはなんだろう、それに意味があるのかと考えると結構難しいです。・・・保守、革新と一緒で保守がないと革新がない。そうでないような二項対立でないところでどう考えていくのかも大事だと思う。自由律とは自由なリズムです。教科書的にいうと定型俳句は五七五と決まっているが、五七五の音数じゃなくリズムからの束縛からの自由。アンチ規則の形で自由律を理解することが多いですが、それは浅はかな見方です。(荻原井泉水と書いて)尾崎放哉や種田山頭火の師匠です。自由律俳句と一番初めに言い出したのがこの人です。弟子たちが理解できない。そばにいた尾崎放哉や種田山頭火はなんとか自由律を詠んだが、その後自由律でいいのがない。住宅顕信は若干注目されてるくらいです。だから自由律滅びるよと。何百万人、俳句をよんでる人がいるが、自由律をよんでる人はほとんどいない。でも自由律に責任はない。単純にアンチ定型で理解してたらお話しにならない。

 もう一度結社じゃなく集団で楽しむというところが大事。ご近所結社を作って自由律俳句の運動を高められたら蘇生するかもしれません。舞鶴にぜひそういう渦が生まれるといいなと。舞鶴でご近所大学の活動が始まっていろんな人たちが立場だとか関心だとかが違う人たちが寄って一つの場を楽しめるのは強みだと思うので期待してます。」

ご近所大学でまた面白いことが始まりました。

この日の生徒作品

・月に滲むよるべなさ

・つい長居する楽しいトイレ

・締め切った家に風

・自由にも縛られている私

・川の虫が飛び魚喜ぶ

・ナメクジに食われた茄子の新芽

・踏まれてない所だけつもっているほこり

・子育てに失敗成功決められへんがな

・つまみ食いしながら一句詠む

・どうしてこうも雲ひとつなき真空

・アルミサッシに大中小のアマガエル

・集まるだけで楽しいもんだ

・考えて考えてだめでもまぁいいか

・一人いて腹を抱えて笑ってみたい 今日母の日

・狐と目があう

​・洗っても洗っても皿のアラ

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「いさざ会館」は地域をつなぐ文化交流施設です。アートや福祉などの活動を通して「ひととひとの横のつながり」を作り豊かな地域を作ること、表現活動を通じ多様な人や社会を認めあえる地域を作ることを目的にしています。また舞鶴にあるおもしろいものや人を発見し、舞鶴の豊かさを広く発信していきます。

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浦岡雄介(うらおかゆうすけ)

1981年生まれ。神戸出身。舞鶴市内の中学校で講師を務める。専門は美術教育。

2015年文化交流施設「いさざ会館」を開設。同館を用務員として住み込みで運営。造形教室やアート・福祉に関わるワークショップ、またライブ、お祭り、中高年向けサロンの企画・運営、レンタルスペースを行い地域に関わる活動を行っている。

 

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